一口問答(法の深信12)
問い
「弥陀の誓願不思議にたすけられまゐらせて、往生をばとぐるなりと信じて念仏申さんとおもひたつこころのおこるとき、すなはち摂取不捨の利益にあづけしめたまふなり。」(歎異抄)と仰っているように、「摂取不捨の利益」にあずかったら絶対の幸福になるのです。
答え
前にも言ったように、「我亦在彼摂取中 煩悩障眼雖不見 大悲無倦常照我」(正信偈)の通りで、「摂取不捨の利益」にあずかっても、煩悩によって阿弥陀仏を見ることができないのです。救われたら、諸仏や菩薩や神などが見えるようになる訳でも判るようになる訳でもありません。要するに現生十種の益を獲たからといって、それが判る境地になるのではありません。
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