びっくり仰天解釈の後は、何事もなかったかのように元に戻った二河白道の説明
高森顕徹会長は雲隠れしたままですが、高森会長が親鸞聖人の教えを正しく伝えようという気がないのは、その態度からも明らかです。
親鸞聖人が同行に最も伝えられたかったことは何か、ということを知る手掛かりは、親鸞聖人が関東の同行に出されたお手紙にあります。『末灯鈔』に
ちからを尽して『唯信鈔』・『後世物語』・『自力他力の文』のこころども、二河の譬喩なんど書きて、かたがたへ、ひとびとにくだして候ふ
(現代語訳)
力を尽して『唯信鈔』や『後世物語聞書』や『自力他力事』の内容や、 二河の譬えなどを書いて、 各地の人々にお送りしました
とあります。親鸞聖人が大変に尊敬されていた聖覚法印と隆寛律師の著書と、二河白道の譬喩について、特に力を尽くされて書き写されて送られたと仰っています。
聖覚法印と隆寛律師は、法然上人の教えそのままに念仏一行を勧められた方々です。親鸞聖人が念仏一行を同行に教えられていたことは、疑う余地のないことになります。それと共に二河白道の譬喩を親鸞聖人が教えられていたこともまた、疑う余地がありません。
この二河白道の譬喩について今回は述べたいと思います。
根本的な話として、白道は信前の自力の求道か、信後他力の念仏の道なのかという問題があります。高森会長は前者だと言い続けていたので、それは完全な間違いで後者だとして私はこう表現してきました。
5.白道とは
親鸞聖人 自力の心にあらず
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高森会長 自力
8年以上前に、親鸞会に叩き付けた親鸞聖人の仰せと高森会長の主張との違い10項目の1つです。
これに対してそのうち反論があるものと期待していたところ、平成24年12月に行われた講師部講義(特専部も参加)で突如このようなことを言ったので驚きました。平成25年2月号の『顕真』にこう書かせています。
「白道」は自力か、他力か
講師部・特専部への昨年12月のご講義で、高森先生は、本誌10月号の「ひと口問答」を詳しくご解説くださった。
「白道」を自力の心というのは間違いだ、と非難してくるのは、本願寺でもかなりの学者と見られる。それを、どう破られているのだろうか。
私が非難しているのですから、この私のことを指して「本願寺でもかなりの学者と見られる」としたのです。本願寺からこのような非難はありませんし、私は本願寺の学者でもありません。私の
5.白道とは
親鸞聖人 自力の心にあらず
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高森会長 自力
この非難を、「本願寺でもかなりの学者と見られる」と言わざるを得なかったのは、高森会長がどんな詭弁を使ってでも誤魔化せず、しかもかつての弟子に見下されたことを認めたくなかった悔しさの表われでしょう。
高森会長が私の非難に対して言ったことを、受講者からの手紙で語らせています。
善導大師が、二河白道の譬えで「自力」だと教えられた「白道」を、親鸞聖人は「他力」と読まれたことを教えて頂きました。
また、高森先生は、「白道」とは「他力」ではないかという非難が来ることをとっくの昔に予測され、相手に打ち込ませるようにご説法なされていたことにも驚きました。
要するに、
5.白道とは
親鸞聖人 自力の心にあらず
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高森会長 自力
この非難はその通りであるが、
5.白道とは
親鸞聖人 自力の心にあらず
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善導大師 自力
高森会長 自力
だから、善導大師の教えられ方で親鸞聖人の教えを伝えているのだ、というびっくり反論でした。
結局は、親鸞聖人の教えでは白道は他力だと認めたのですが、高森会長は未だに白道を自力で教え続けているのですから、会員の頭の中は”高森先生の深い御心”と思考停止するしかありません。もちろん、善導大師も親鸞聖人と同じで、白道を信後の道で仰っていますので、びっくり詭弁も通用しません。
次回以降、詳しく解説していきます。
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