『なぜ生きる2』のトンデモ邪義42
ある幹部会員と街中で会って少し話をした時に私はこう言いました。
「高森先生はお聖教を全く読んだことがないですよ」
幹部会員は、「それは絶対にありえない」と即座に否定しましたが、私はその証拠の1つとして、『教行信証』で親鸞聖人が最も力を入れて顕わされた部分を、高森会長が全く知らないと伝えました。その幹部会員は絶句でした。
その部分とは、阿闍世の獲信です。『教行信証』6巻の約1割、更には信巻の約4割も費やされたのが、阿闍世の獲信体験記録です。
阿闍世は、三願転入どころか、釈尊から善を勧められてもおらず、善とは無関係で獲信しています。つまり、三願転入の教えなるものを、親鸞聖人御自身が否定なされているのです。
このこと1つだけでも、高森会長が聖教を全く読んでいないと断言できるのです。
もちろん、高森会長は他のことも何も知りませんので、高森会長の無知は退会者にとっては周知の事実となっています。
そんな無知の高森会長が、直接書いたことになっている『なぜ生きる2』ですが、あとがきで、更にまた無知を曝しています。
普通、体験記は、年月、場所など著者特有の出来事が詳しく記述され、衆目を惹くものである。のぞき見趣味などにも応じて百人百様の体験が多彩に発表されるのが常であろう。
だが親鸞聖人や覚如上人、蓮如上人などの善知識方には、意外にそのような記録は見られない。まるで、書くべからざることと、箝口令を敷かれていると思えるほどだ。
ただに善導大師は二河白道の譬喩で表し、親鸞聖人は弥陀の三願で表白されているのみである。
譬喩や弥陀の本願で説かれていては、庶民の望む具体的な事象は知るよしもない。
なぜ具体的な記述を頑なに避けられたのだろうか。
最初に述べた通り、具体的な記述を阿闍世の体験記で親鸞聖人は表現されています。『教行信証』に何が書かれてあるか、高森会長は全く知らないのです。恥ずかしいの一言に尽きます。
そして善知識方の体験の記録も、『教行信証』等に親鸞聖人は記されています。龍樹菩薩と曇鸞大師のことは、『正信偈』にまで書かれているのですから、どんなに無知な高森会長でも文字は読んでいるのでしょうが、その意味を全く理解できていないこともここから判ります。
これまで、親鸞聖人のお言葉でその説明をしてきましたが、今回は蓮如上人の『正信偈大意』を紹介しておきます。
まず、龍樹菩薩の方は、
「釈迦如来楞伽山 為衆告命南天竺 龍樹大士出於世 悉能摧破有無見 宣説大乗無上法 証歓喜地生安楽」といふは、この龍樹菩薩は八宗の祖師、千部の論師なり。釈尊の滅後五百余歳に出世したまふ。釈尊これをかねてしろしめして、『楞伽経』に説きたまはく、「南天竺国に龍樹といふ比丘あるべし、よく有無の邪見を破して、大乗無上の法を説きて、歓喜地を証して安楽に往生すべし」と未来記したまへり。
です。龍樹菩薩は、聖道門で御修行なされて歓喜地を証されて後に、浄土門に帰依なされて往生なされた、という体験です。
次に曇鸞大師は、
「三蔵流支授浄教 焚焼仙経帰楽邦」といふは、かの曇鸞大師、はじめは四論宗にておはせしが、仏法のそこをならひきはめたりといふとも、いのちみじかくは、ひとをたすくることいくばくならんとて、陶隠居といふひとにあうて、まづ長生不死の法をならひぬ。すでに三年のあひだ仙人のところにしてならひえてかへりたまふ。そのみちにて菩提流支と申す三蔵にゆきあひてのたまはく、「仏法のなかに長生不死の法は、この土の仙経にすぐれたる法やある」と問ひたまへば、三蔵、地につばきを吐きていはく、「この方にはいづくのところにか長生不死の法あらん、たとひ長年を得てしばらく死せずといふとも、つひに三有に輪廻すべし」といひて、すなはち浄土の『観無量寿経』を授けていはく、「これこそまことの長生不死の法なり、これによりて念仏すれば、はやく生死をのがれて、はかりなきいのちを得べし」とのたまへば、曇鸞これをうけとりて、仙経十巻をたちまちに焼きすてて、一向に浄土に帰したまひけり。
です。曇鸞大師は聖道門から一時道教に迷われたものの、菩提流支との出遭いによって浄土に帰された、という極めて具体的な記述です。
これ以上解説は不要な程、高森会長は無知を極めているのです。
『なぜ生きる2』を書かなければ、ちょっとおもしろいことをいう変な人、でも通ったかもしれません。しかし、高森会長は自らの意思によってその生ぬるい評判を徹底的に叩き壊しました。
こんな解釈は絶対にあり得ない究極的無知の悪知識、と高森評は完全に地に堕ちました。
これが高森会長の大好きな、悪因悪果、自因自果です。
| 固定リンク
「『なぜ生きる2』」カテゴリの記事
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー7(2021.01.18)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー6(2021.01.12)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー5(2020.12.29)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー4(2020.12.24)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー3(2020.12.18)
コメント
アジャセの獲信については会報に記載がありましたが、丸パクりだから出典元を読んだ訳もなく、頭に入ってないんでしょうね(笑)大善知識様はやることが違いますわ
投稿: | 2016年3月13日 (日) 23時07分
まともな人間には書けないブログである。
投稿: | 2016年3月16日 (水) 21時49分
前の名無し 様
高森会長は、まさに丸パクリのために、『教行信証』に何が書かれているのか全く知らないです。ここまで無知でも大善知識を演じきれるので、大したものです。
後の名無し 様
お褒め頂き、恐縮です。
投稿: 飛雲 | 2016年3月17日 (木) 05時17分
今回の内容は難解で消化不良。もう少しわかりやすい内容で願いたい。
投稿: | 2016年3月18日 (金) 22時24分
最後の名無し 様
以前に何度も書いてきたことですので、説明を省略しました。
親鸞会の最大の弱点とも言えますので、新たなエントリーで再度、解説していきます。
投稿: 飛雲 | 2016年3月19日 (土) 06時38分