『なぜ生きる2』のトンデモ邪義36
本願寺の報恩講で親鸞会批判の話が長々とあったことが、退会者の間で話題になっています。今まで無視され続けてきた本願寺に、相手にされてもらって、高森顕徹会長も本望だと思います。
尤も、本願寺は親鸞会を浄土真宗だとは見做していませんので、直接相手にすることは今後もないでしょう。
さて、6年近く前のmixiでの三願転入の法論で、最初から最後まで一貫して、高森会長に質問し続けてきたことの1つが、
19願を勧められた親鸞聖人のお言葉
でした。
そしてこれは最後の最後まで、全く答える気配もありませんでした。ないのですから答えることができないのは、当然なことです。19願の勧めがなければ、三願転入は始まりません。
そこで『なぜ生きる2』では必死になって無い知恵を絞って、お笑い詭弁を考え出したのですが、そのお笑い根拠が15章にあります。
『正像末和讃』の
如来の諸智を疑惑して
信ぜずながらなをもまた
罪福ふかく信ぜしめ
善本修習すぐれたり
を出してきて、この解説を
”十八願・真実は信じられてはいないが[如来の諸智を疑惑して]、十九の願を深く信じて[罪福ふかく信ぜしめ]弥陀に向かって善に努めている。
そして、二十願の南無阿弥陀仏の名号[善本]を称える[修習]身にまで進んだのは、なんと素晴らしいことであろうか”と声価されている。
その上で、二十願は目的を果たさせる「果遂の誓」だから、行くてに待つ大悲の願船(十八願)まで進めよ、と激励されている『和讃』である。
聖人の教えが、まさに三願転入である明証でもあろう。
としました。
ここは本願寺の僧侶からも、鼻で笑われています。高森会長はここまで愚か者だったのかと。
こんな愚かな会長を信じている会員は実に哀れですが、稀代の悪知識を無二の善知識と信じている現会員のために本願寺の一般の僧侶でさえ知っている正しい意味を教えてあげましょう。
これは親鸞聖人が20願成就文と仰った『大無量寿経』の一節を言い換えられたものです。
願(第二十願)成就の文、『経』(大経・下)にのたまはく、「(中略)仏、慈氏に告げたまはく、〈もし衆生あつて、疑惑の心をもつてもろもろの功徳を修し、かの国に生れんと願じて、仏智・不思議智・不可称智・大乗広智・無等無倫最上勝智を了らずして、この諸智において疑惑して信ぜず。しかるになほ罪福を信じて善本を修習して、その国に生れんと願ぜん。
とありますが、御和讃と比較してみると判りやすいです。
{和讃}如来の諸智を疑惑して ――{成就文}この諸智において疑惑して
{和讃}信ぜずながらなをもまた ――{成就文}信ぜず。しかるになほ
{和讃}罪福ふかく信ぜしめ ――{成就文}罪福を信じて
{和讃}善本修習すぐれたり ――{成就文}善本を修習して、その国に生れんと願ぜん
見事に対応しています。
実はこの御和讃は次の御和讃もむくめて、20願成就文を顕わされています。
『正像末和讃』
仏智を疑惑するゆゑに
胎生のものは智慧もなし
胎宮にかならずうまるるを
牢獄にいるとたとへたり
『三経往生文類』20願成就文後半
このもろもろの衆生、かの宮殿に生れて寿五百歳ならん。つねに仏を見たてまつらず、経法を聞かず、菩薩・声聞・聖衆を見ず、このゆゑにかの国土、これを胎生といふ。{乃至}弥勒まさに知るべし。かの化生のものは智慧勝れたるがゆゑに。その胎生のものはみな智慧なし〉
これでお判りと思いますが、20願成就文を言い換えられただけで19願とは無関係の御和讃であり、20願を勧められたのでもありません。その逆で、20願では化土往生にしかならないから、20願を願うことすら誡められているのです。
これはmixiでの三願転入の法論の直前に、当ブログ上で某講師部員となされた法論の内容です。
詳しくは
にありますので、併せてご覧ください。
19願を勧められた歴代の善知識は皆無です。
19願を実践せよと必死に説いて勧める高森会長は、どこをどうフォローしても真宗史上最悪の悪知識として、名を残すでしょう。
| 固定リンク
「『なぜ生きる2』」カテゴリの記事
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー8(2021.02.01)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー7(2021.01.18)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー6(2021.01.12)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー5(2020.12.29)
- 『なぜ生きる2』の出版から7年ー4(2020.12.24)
コメント
今回の御法話は、過ぎし750回大遠忌報恩講でお話されたことの再現でした。
「信心正因・称名報恩」を思うとき、誤解を招くのでは? と感じますが、伝えようとされておられることは、門徒に対しては、カルト新興宗教に騙されないように、そして会員様には早く気づいてください、とのメッセージです。
『阿弥陀仏』は必ず救うに一切条件は申しておりません。
只、「我が名を呼んでくれ」だけです。
飛雲様が『御聖教』の根拠を示して何度もなんども説明されています。
私もこもブログで気づかされたひとりです。
南无阿彌陀佛
投稿: とくま | 2016年1月17日 (日) 11時43分
追伸、750回大遠忌報恩講法要を、カルト信者がビデオ撮影して「カルトイズム」で宣伝に利用しました。
以来ビデオ撮影が禁止になりました、残念です。
撮影禁止の理由を明らかにしないところが、相手にしていないことがハッキリと分かります。
投稿: とくま | 2016年1月17日 (日) 17時30分
とくま 様
情報ありがとうございました。
投稿: 飛雲 | 2016年1月17日 (日) 21時49分
そういえば…、と思って久しぶりに覗いてみたら…
http://www.keyrose.net/2016/01/gomanza-6/
この方、毎年勝興寺の御満座に行ってレポート書いているんですね。
やっぱり、この方の人間としての神経を疑いますね。
何も知らず、「いっぱい撮って、いろいろと載せて紹介してくださいね!」と
お斎券を渡して励まされた女性事務員の方が可哀想でなりません。
投稿: もん吉 | 2016年1月18日 (月) 20時19分
あぁ~まいったなぁ~! 我が教区の某寺院も、・・・・・・・・・
明朝、当寺院に注意を促します。
飛雲様のブログで、申し訳ございませんでした。
投稿: とくま | 2016年1月18日 (月) 23時21分