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2015年11月17日 (火)

『なぜ生きる2』のトンデモ邪義27

会員歴が何十年という人でも、うんざりするほど、財施の要求がきつくなっています。親鸞会はますます追い詰められ、会員への要求は大きくなる一方でしょう。親鸞会が潰れるのが先か、大幹部が潰れるのが先か、競争しているようなものです。

さて『なぜ生きる2』13章に

 絶対不可能と知りながら釈迦が善を勧められたのは、「なんとかすれば、なんとかなれる」という曠劫流転の自力心は、実地にやらせてみなければ、おいそれと廃るものではないからである。やるせない仏の慈悲がそこに光っている。

とあります。
韋提希には「絶対不可能」と宣言されて、韋提希も「絶対不可能」と知った上で、釈尊は定善を説かれたのです。韋提希は「なんとかすれば、なんとかなれる」とは最初から思っていません。ここからも、高森顕徹会長が『観無量寿経』を全く読んでいないとすぐに判ります。
更には、前回言いましたように、善導大師は定善のできる方でした。善導大師は『散善義』で

わが身は無際よりこのかた、他とともに同時に願を発して悪を断じ、菩薩の道を行じき。他はことごとく身命を惜しまず。道を行じ位を進みて、因円かに果熟して、聖を証せるもの大地微塵に踰えたり。しかるにわれら凡夫、すなはち今日に至るまで、虚然として流浪す。煩悩悪障は転々してますます多く、福慧は微微たること、重昏を対して明鏡に臨むがごとし。たちまちにこの事を思忖するに、心驚きて悲歎するに勝へざるものをや。

(現代語訳)

わが身は、 無始よりこのかた、 他のものと同時に、 発願し、 悪を断ち、 菩薩の道を行じたのに、 他のものはことごとく身命を惜しまず、 修行して位を進め、 因が円満し、 果が成就して、 聖者の位を証した。 その数は、 大地を微塵にくだいたよりもなお多い。 しかるに、 われら凡夫は過去より今日に至るまで、 いたずらに流転して、 煩悩の悪障が次第にますます多くなり、 福徳智慧のきわめて少ないことは、 重昏をもって明鏡に望むがようである。 今このことを考えると、 どうして心驚き悲しまずにおられようか。

と仰っていますが、善導大師が仰っていることは、善をすることが「絶対不可能」なのではなく、凡夫のできる善程度では出離して聖者となることが「絶対不可能」だと仰っているのです。ついでに機の深信とは、自分のした程度の善で出離することが「絶対不可能」ということであって、善をすることが「絶対不可能」と知らされるのではありません。

この後、『なぜ生きる2』にはこうあります。

 教えに誠実に従ったイダイケ夫人は、どうにもならぬ自己の醜悪さと、念々に迫る無常に追いつめられて、底知れぬ苦悶に堕ちる。
 この地獄一定の極悪人が、弥陀の本願の正客なのだ。

韋提希が定善をしようとした前提で書いていますが、しようともしてませんし、する気もありません。できるとも最初から思っていません。ですから、釈尊が定善を順番に説かれても、「どうにもならぬ自己の醜悪さ」が知らされることはありませんでした。もちろん『観無量寿経』にそれらしい記述はありません。すべてが高森会長の妄想です。

ところで、韋提希は定善の途中で獲信したと高森会長は説明しているので、定善ができないと仮に知らされたとしても、散善ができないとまで知らされることはありえません。まだ散善について説かれていないのですから、できるできない以前の話です。

定善ができる人は極めて稀ですが、散善ができる人はたくさんいます。法然上人を糾弾した『興福寺奏状』には

もし専念なき故に往生せずとならば、智覚禅師は毎日一百箇の行を兼修せり、何ぞ上品上生を得たるや。

と智覚禅師は上品上生の往生を遂げたことを言っているのですが、これに対して親鸞聖人は否定されず、『教行信証』信巻で

禅に参はり性を見ること、たれか高玉・智覚にしかんや。みな社を結び、仏を念じて、ともに上品に登りき。

と肯定されています。
つまり、智覚禅師は散善のできた方です。
凡夫であっても、定善・散善のできる人はいるので、そんな人が「地獄一定の極悪人」と知らされることはありません。事実、上述の善導大師のお言葉には「地獄一定の極悪人」に相当するお言葉はありません。龍樹菩薩・天親菩薩は、機の深信にあたるお言葉すら残されていません。

創作妄想で構成された高森教義が、何に基づいているのか、現会員はよくよく考えてみるべきでしょう。

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