一口問答(続 五逆謗法闡提5)
問い
親鸞聖人は「地獄は一定すみかぞかし」(歎異抄)と仰っていますから、機の深信とは死んだら地獄に堕ちる、とはっきり知らされることではないですか。
答え
前にも言いましたが、この御心は『執持鈔』に詳しく書かれています。「われとして浄土へまゐるべしとも、また地獄へゆくべしとも、定むべからず。」という大前提を仰った後、「われら凡夫かならず地獄におつべし」「決定悪道へゆくべかりつる身」「三悪・四趣の生をひくよりほか」「六趣・四生よりほかはすみかもなく」「三途・八難にこそしづむべけれ」と様々に言い換えられています。
阿弥陀仏に救われても死後のことがはっきりすることはないと仰っているのですから、聖教上に書かれたことを踏まえて臨機応変に、地獄だ、三悪道だ、六道だ、と親鸞聖人が使い分けられているだけです。
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